みなさん、あけましておめでとうございます。
 令和初のお正月を迎えます。事前の予報通り、本当に雪の少ないお正月です。確かに風情には欠けますが、でももうこの年になると、大雪はもう「ごちそうさま」という感じです。今年はいよいよ東京オリンピック、また個人的には卒後30年と区切りのいい年でもあります。何か今年は賑やかな年になるのではと思っています。
 さて新年の本稿では、お正月に絡んだテーマでいろいろお話してきました。振り返ってみますと、「一年の計は元旦にあり」ということで2015年と2016年にお話ししましたが、今回は1年というスパンではなく、もう少し長いスパンでのお話をしてみたいと思います。
数年前「秋田県の2040年問題」というのがありました。団塊ジュニアが65歳になる2040年には秋田県の人口が70万にまで減少するというレポートです。以前もお話ししましたが、私が北海道から秋田に来た約35年前は秋田県の人口と札幌市の人口はほぼ同程度の130万人でしたが、現在札幌市はおよそ200万人で、一方の秋田県は昨年とうとう人口100万人を割り込みました。本邦の人口問題でまず語られるのが「高齢者人口の増加」ですが、秋田県ではその高齢者人口も減少傾向に転じ、県全体の人口減少に拍車をかけているのです。今住んでいる鹿角市も、赴任当初は4万人以上の人口でしたが20年余りで3万人を割り込むところまで来ています。出生数も赴任当初の1998年は350人位でしたが、現在は150人程と半数以下になっております。このままのペースで行きますと、2040年には鹿角市の人口は19.422人と2万人を割り込み、15歳未満の年少人口は10から8%とさらに減少し、一方高齢化率は40から47%とさらに上昇するとのことです。
 現在当地域の医療はかづの厚生病院さんを中核病院として行っております。20人近い常勤医の先生が8診療科(非常勤医師の診療科を除いて内科は一つに統一)で約200床を有する病院で日夜診療にあたっております。では現在よりさらに人口が減少し2万人ほどになった時、どうなるのでしょう?あくまでも参考ですが、北日本で人口2万人の市民を対象とする中核病院を5施設ほどみてみますと、①常勤医師数は10人ほど、②常勤医のいる診療科は4科で、その内訳は内科(総合内科と掲示)・外科・整形外科の3診療科が共通、あとの1科は小児科・泌尿器科・麻酔科など、③一般入院病床は60床程度で、あとは40~80床の療養病床・・・となっておりました。その5施設のある市の産婦人科医療についてみてみましたが、3市では中核病院で週2日ほどの外来診療のみで、あとの2市では市内に産婦人科施設がありませんでした。
 偶然かもしれませんが、他地域の中核病院の状況を参考にしますと当地域の中核病院の規模は2040年には現状の「半分」になる・・・というか、ならざるを得ないところに来てしまうようです。現在の広さで人口が減ると人口密度は現在の42人から4割減の27人程度まで減少し、隣接する八幡平市や北秋田市の人口密度と匹敵します。以上のような人口減少やスケールデメリットの問題をいかにして克服するか・・・そのカギの1つとして「連携」があります。市内の医療機関同士、県北地域の市町村同士、さらには隣接した県同士が、垣根をとって制限を緩和することにより、地域医療の悪化にいくらかでも歯止めをかけることが期待できます。そのことを「二十年の計」として、今から少しずつでも考えていかなければいけないところまできています。
 クリニックのHPなので医療についてお話してきましたが、以上のことは医療だけの問題にとどまりません。今時期問題となる除雪のことや、日常のごみ収集の問題、また小中学校・高等学校の生徒数減少の問題など未来に向けての問題が山積しております。新年早々眼をそむけたくなる問題を提起しましたが、いつまでも放置しておくわけにも行けません。今年最初の本稿ではありますが、これらの問題を皆さんに考えていただく契機になれば幸いです(2020.1.1)。


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2019
院長のcapricciosa(気まぐれ)